ノルウェイの森 [DVD]
ノルウェイの森


メイク・ラブとセックスは違う


愛のある性行為が
メイク・ラブで

愛のない性行為が
セックスだ


メイク・ラブとセックスは
感じ方が違うって

これはきっと
男も女も同じだろう


どっちがいいって
そんなのメイク・ラブに決まっている


ただし

セックスなら
「性欲」があれば出来るが

メイク・ラブの場合は

それ以前に
「出会い」がなければ
成り立たない


「出会い」とは
自分が好きだと思える相手との出会いだ


相手が自分のことを
好きかどうかなんて
愛してるかどうかなんて

永遠に知ることなどない


いつだって自分は
自分の気持ちしか知り得ない


「好き」って気持ちは
相手と触れ合った瞬間にわかる

肌と肌が一瞬でも触れただけで
全身に電気が走るからだ


愛のないセックスの相手なら

手を繋いでも
キスしても

何も感じない

性行為でしか
感じられない





村上春樹の世界観を
映画にすることは

とても難しい行為だと思うが

大自然の風景や
大自然の音や

無言と
詩的セリフと

あとはビートルズやドアーズなどの
音楽の力によって

映像化には成功していると思う



心と体は
本来切り離せないものだが

心と体が分裂したまま
不器用に愛に生きる人もいる



個人の生き方は
人ぞれぞれ個性が違うように

恋愛の形も
結婚の形も

人それぞれ
同じ形ではない



メイク・ラブの感じ方は
全体的だが

セックスの感じ方は
局部的だ



自分がその人を
愛しているかなんて

出会ってから
10年も20年も経った後に
やっと気がつくもの


人間ってホント
馬鹿みたいに鈍感な生き物だ


出会いは人生で1度や2度のものではないし
運命の人は一生に1人や2人でもない



それでも

たった1度
たった1人

毎度毎度
恋に落ちる度に

そんな風に感じることが出来ること


それが馬鹿で鈍感な生き物として
人間が人間らしくいられる瞬間でもある



映画「ノルウェーの森」予告編